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このログは2ちゃんねるで書き込まれたものであり、著作権等に関する権利は原則として2ちゃんねるの管理人であるひろゆき氏に帰属します。

キョン子「魔法少女ハァハァ(略)」
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/26(土) 21:05:31.09 ID:oiKXgUaq0
(´・ω・`)シャキーン

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 21:13:22.28 ID:ab84qR1FO
>>1
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 21:13:36.33 ID:4Fmc56CQO
何度でも復活するさ
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 21:31:08.02 ID:UguyLbEFO
まとめとかないのでしょうか
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 21:46:14.29 ID:XtfwtDn90
fosyu
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 22:01:23.91 ID:/uBLWEZO0
肩幅程度に足を開き、杖を握り締めた両腕は天に突きだす。
別に自己顕示のためにヒーローじみた格好を取りたいわけではないが、
例の強烈な立ち眩みに耐えるには重心を正しく保つのと、
前以っての精神面での心構えってのが重要なのだと流石に学んだ。
これだけの予備動作を踏んでおけば、きっと意識を保てるはずだ。

「僕は少しばかり離れておきます」

古泉の言葉が遠くから聞こえたのと同時。

「開け、パンドラ」

渾身の力でそれを捩じ込んだ。直後、ぐらりと揺れる身体と五感、体感意識。
カシャリ、という杖の確かな駆動音が異様に耳に残り、揺曳し、
対照的に俺の視界は真っ暗に、それこそ街灯ひとつすらないものへと、墜ちる。
墨汁の海のように杳とした場所へと流されていく感覚には、溺れそうになる。
次第に呼吸の仕方を忘れ、身体の挙措が乱れ、記憶は掠れはじめた――が。

――何やってんのかな、ほんと。

声が聴こえた時、俺は砂地の地面を踏み付けていた。
続けざま肺が壊れちまうほどに無理やりに息を吸い込み、
虫食い状態に陥っていた視力を取り戻そうと必死に目を凝らす。
徐々に光が差しこんでくる世界。
ちらちらと死にかけのような外灯の明り。静寂という音。それすらも有難く思えるこの空間。
持って行かれるかと思ったが、なんとか戻ってこられたようだ、な。

「ハァハァ……ただいま。いや、参上ってところかな……はぁ……」

強がって古泉へと笑いかけてはみたが、正直しんどい。
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 22:09:09.80 ID:Dn9t9SGhO
ウヒョー
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 22:10:37.03 ID:/uBLWEZO0
『変身』を重ねるたびに深刻さを増していく意識障害には、
若年性生活習慣病にも似た仄暗い恐怖感を抱かずにはいられない。
けれども俺にはこの道筋を辿っていくしか、恐らく道はないのだろう。
それを恐れてみたところで、無為に時間を遣うだけ。
例えこの身体のまま過ごしてみたところで、とても長く持つとは思えない。
即ち、打てる策は絞られ、挽回の余地は失くし、現状の維持すらままならなくなるのは自明。

「そうなる前に進まなきゃな」

未だクラクラと視界がボヤけちゃいるが、動けないことはない。
意識だってコマ落ちフィルムのように飛ぶし、絶えのない浮遊間に苛まれているし、
同時多発的に身体のあちこちが不快さを訴えてきちゃいるが、しかし。
だからどうした。そんなのなんだ。あとは野となれ山となっちまえ。

「古泉っ! 『神人』とやらはいつ出現するんだ!?」

滑り台の上にいた古泉へと叫ぶ。
そうでもしなきゃ意識と平静さを保てそうにない。

「直に来るはずです。僕のような人間には判ってしまうことですから。
 それは閉鎖空間が発生している以上、疑いようのない事実でもあります」

俺は事情を聞き受けると荒れた呼吸を整えることに努めようとする。
普段は本能に従い無意識的に行っているそれを、意識的に、
深くゆっくりと継続して行うことで安定を図ろうと目論む。
どれほどの効果があるかは不明だが、やらないよりはマシだろう。
吸って、吐いて、また吸い込んで吐く。一定で規則的なリズム。
それによりパンドラの効能が発揮されてきたのか、
俺の身体が温かく柔らかいものに包まれていくように感じられた。
うむ、やれそうだ。それに、まだまだ本番はこれからだろう、俺よ?
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 22:19:59.08 ID:wQ96lXQr0
お、来てる
支援
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 22:21:29.00 ID:RE4bXc/O0
>>8
とりあえずsageようぜ
バカが湧く
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 22:21:49.50 ID:/uBLWEZO0
「来ました。『神人』の現出です」

古泉が指差した方向を俺も睨む。歪すぎる目標は即時見つかった。

「俺が相手をするって実感してからみると、かなりのデカブツだな」

住宅街という低層建築物の森のなかじゃ、あまりにも目立ちすぎるその巨体。
全身がくすんだコバルトブルーで彩られている痩身の怪物、現代版でいだらぼっち。
そのスケールがでかすぎるせいで三階建ての住宅物ですら、
予算を削りに削った特撮怪獣モノのお粗末なセットにしか見えない。

「ビル換算で二十階建てくらいか? 昔、俺が目にしたのが三十位だったっけ」
「おおよそその程度でしょう。これでもサイズは小さいほうです。
 涼宮さんも昔に比べてだいぶ落ち着いてこられましたからね。
 最近は閉鎖空間自体の発生件数も概ね減少傾向にありましたが、
 このタイミングであれが姿を現してくれたのはグッドタイミングというやつです」

お前が後ろで手を引いているんじゃないのか?
もしくは、タイミングを読むのには周期みたいなものがあんのかね、
と俺は『今の俺の身体』から導出できるジョークを言おうとして、やめた。
他人事じゃないかもしれないんだから笑えねえ。ブラックすぎだ。そして自爆だ。

「おわかりではあるのでしょうが、進言させて頂きます。無理はなさらぬように。
 先に申し上げたとおり神人とは本来、我々超能力者が相手にするものです。
 あなたが本当に相手にできるのか、していい相手なのか、は不明瞭です。
 飽くまでテスト。下手を打てばダメージすら与えられない可能性もあります。
 もともと神人は破壊活動こそが本分であり、こちらへの攻撃は稀なのですが、
 それでも場数が足りなければ事故という形で負傷しかねません。油断は禁じるように」

俺はアドバイスを頭に刻みこむなり、三本爪形態のパンドラ、仮称クローを構えた。
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 22:23:21.08 ID:AJpAvisX0
超過去ログが欲しい
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 22:31:25.67 ID:E5Osrqvh0
支援支援
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 22:34:44.70 ID:/uBLWEZO0
夕闇にも似た視界の悪さと建築物の特徴のなさが距離感を狂わせる。
相手との距離はざっと五百メートル以上、一キロメートル未満。
目測には慣れていないので計算精度が粗いのはともかく、
ここからだとかなりの距離が離れていることには変わりない。
当然ではあるがまずは距離を詰めなければ話にならないようだ。

それともピックに変えてぶっ放すべきか?
いや、安易にピックを濫用するのは避けておきたい。
この距離関係からだと、神人ではなく古泉のほうを襲いかねないからだ。

「手詰まりでしょうか?」

上空から声が降ってくる。
見上げると、赤光を帯びた古泉であろう球体が浮いていた。
直視するには少々、眼に悪いものがありそうなギラつく単色。
これだけ口を出すって事は、
ひょっとすると俺の身を案じてくれているのかもしれない。

「慎重派な俺はパーフェクトに終えるための策を練ってんだ。
 余計な茶々は要らんから、お前は悠長にお茶でも味わってろ」
「これは失礼、余計な配慮でしたね」

飛べるやつは楽そうで良いよな、まったく。
こっちは魔法のステッキじみたものを持ちつつも、
肝心の飛び方を知らないってのに。
ともなれば最終的に頼れる手段は限られてしまうわけだ。
原始的で、誰にでも使えて、特別ではない手段。

足に頼る。
つまり走る。
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 22:53:24.27 ID:RE4bXc/O0
筆早いな
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 22:54:25.92 ID:/uBLWEZO0
方針を固めるなり杖を片手に持ちかえ、公園の砂地を蹴っていく。
この身体には重さが存在しないのかと錯覚してしまうほど、
一歩一歩と地面を蹴るごとに急激なまでの加速に背を押され、
対照的に流れ消えていく景色には目が回りそうになる。
そして耳元を掠めていく風が唸りをあげたころ、俺は全力で飛び跳ねた。

走り幅跳びの要領だ。

あっという間に地面が遠くなる。
公園を囲うフェンスを軽々と越え、そのまま車道も、
二階建ての一軒家も、さらに電線をも眼下へと納め、
さながら低空を滑空する鳥にでもなったかのように障害物を観望している塩梅。
閉鎖空間内部には風など吹いていないはずなのに、
俺が走るだけで真向かいからの風が台風ほどに勢いを増していく。

「よっと!」

適当な家屋の屋根に一旦着地し、すぐさま跳ぶ。
ちらりと背後をうかがうと、あの公園とは短距離走のコース並に離れていた。
時速何キロなのかは判らないが相当にスピードは出ているようだ。

まるで飛び石。
屋根から屋根へと、日常では人々が道として使うことのないそれを、
時代劇にでてくる忍者のように飛び移っていく。
夢でも滅多に見ることのない光景だった。
自分でやっていることなのに実感が湧かず、他人事のようにしか思えない。
それもまるで夢そのもの。
こんな俺についてこれる古泉も、やはり常人じゃないんだなと再認識した。
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:01:06.00 ID:RE4bXc/O0
今回は書き溜めているのか支援
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:02:15.95 ID:E5Osrqvh0
sien
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/26(土) 23:06:30.85 ID:iDbaRSZL0
お前らしぶとすぎワロタwww大好きwwwww
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:07:30.03 ID:/uBLWEZO0
一方、神人はというと。
俺たちの接近には全く気づいていないのか、
或いは最初からこちらなど意にも留めていないのか、
積み損ねたバランスブロックの出来に腹を立てる子供のように、
中学校へ横薙ぎの掌をぶち込んでいる。
建物が倒壊する音と衝撃が地鳴りとなり伝わってくるが、
どうしてか神人が闊歩する足音などは発生していない模様だ。
ほとほとデタラメなやつである。
って、前回とは違って俺も他人のことは言えないか。

「古泉、出来るだけ離れていてくれ。
 あいつはクローじゃどうしようもなさそうだから」

俺から見て九十度強くらい横を向いている神人。
その巨体に接近するにつれて、
自身の無力さというものが浮き彫りとなってくるようだった。
とてもじゃないが所持者の防護に長けるらしいクローじゃ、
見上げるだけで首が攣りそうな巨人に外傷などは与えられないだろう。
熊手を持ったアリンコでは象になど勝てないのだから。
古泉のやつは、こんなのを相手に数年物間も戦い続けていたのか。

あいつには今まで勝手なことばかり言ってきた気もするが、
困ったものだね、それがここにきて俺の心へと突き刺さってくるようだぜ。
もうちょっとでいいから気遣っておくべきだったのかもしれない。
なんだか悔しい。自分が口先だけだったってのが。
こうなりゃ意地でも一人で倒したくなるってのは自然な流れだろう?

「……よし、やるか」

古泉が安全距離を取ってくれたのを確認するなり、俺はそれを両手で握った。
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:14:21.05 ID:9/zDqqfjO
途中みてないけど支援
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:24:47.77 ID:/uBLWEZO0
力に任せ、ひと思いに捻り込む。
カシャリ、と律儀に鳴いて二つ爪のピック形態へと移行する杖。
それを眼の端で捉えつつ、そっぽを向いている神人を睨む。
対象までは50メートル強ってところでこちらは屋根の上。
狙うとすれば首か、手首か足首か。
いずれにせよ切断が望める主要間接部を奪うのが常套だろう。
しかし、そんな算段すらも徐々に霞んでいく。
例のアレが始まったからだ。

電器製品が蓄電していくときのような耳鳴りを聴き、
全姿全身が紅潮していくときのような高鳴りを味わう。
神人が放つ燐光に瞠目せずにはいられない視覚と、
撫で回したくなるような杖の触感、加えて芳しい匂いすら覚える始末。
五感がイカレちまったのか、緊張による生理現象なのか、
変性意識状態のように現実感が極端に薄れ、
正体不明の至福感や満足感、全能感に笑みが零れそうになる。
明らかに異常な心理状態だなと自覚できるほどに異常。
が、どうでもいい。それらについて自己診断を行う暇すら惜しい。

「落ち着け、冷静になれ。落ち着け……」

繰り返し念じる。言い聞かせる。
両手は杖をへし折るつもりで握り、奥歯は噛み砕く勢いで食い縛る。
なんとか、ギリギリのラインで、俺は『俺』で在れている。
いつまで持つか、何秒後まで持つか、それらは判らない。
だが長くは持ちそうにない。
押し寄せてくる膨大な律動にとっては、俺の意識など塵芥に等しい。
自我が途絶えて『何か』に衝き動かされるのは、時間の問題だろう。

なら、それまでにケリをつけなければ。
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:27:18.39 ID:wQ96lXQr0
>>12>>21
探してみたら、まとめサイトがあった
ttp://www.vipss.net/haruhi/1253423352.html

あとこれ、このスレの一つ前のスレの過去ログ
ttp://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1253692920/
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:27:27.57 ID:AJpAvisX0
ここ3スレ目?
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:29:46.00 ID:ldgqkU1M0
>>24
4スレ目
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:34:20.74 ID:RE4bXc/O0
もうすぐ本一冊分にはなりそうだ
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:38:31.26 ID:CHHPYnBIO
建てたのか。支援
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:40:10.46 ID:AJpAvisX0
モリタポつかって過去ログのソース編集してdatにしたのに文字化けしてるしにたい
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:40:30.89 ID:Dn9t9SGhO
キョン子には
スクール水着が
よく似合う
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:41:09.88 ID:ldgqkU1M0
>>29
そのスク水を
僕にください
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:42:40.26 ID:/uBLWEZO0
破壊衝動を理性で制御し、震える両腕は腰溜めに構え、
建築物へ両腕を振り下ろした神人が雁首もたげたその瞬間。

「千切れ飛びやがれっ!」

パンドラを一直線に振り上げる。
ゴルフスイングそのものな一閃が煌めく鋭利な衝撃の刃を生みだし、
俺の視覚と聴覚は瞬く間に、空気の燃焼と悲鳴のなかに呑み込まれた。
だけどまだ保てる。俺の意識はまだ持たせられる。
焼けた視界が戻ってくるのが待ち遠しく、すぐさま第二波を放つべく備える。

閃光が引いていくにつれて視界も返ってきた。
射線上にあった家屋は入刀されたケーキのように裂けており、
神人の姿は巻きあげられた砂塵の奥に、のっしと揺れている。
片足を挙げ、仰け反るようによろけてはいるようだが、
首を刎ねるどころか転ばせることすら出来なかったようだ。
効果が薄いのか、或いは広範囲を焼くピックじゃ火力が足りないのか。
いや、一撃だけじゃ判断材料の不足は否めない。もう一度だ。

「やはりあなたは神人にダメージを与えられるのか!
 僕の思った通りだ、態勢を立て直される前に追撃を!」

興奮している誰かの声が聴こえたが、それに構ってはいられない。
変に気を取られてしまうと、そいつを攻撃対象として認識してしまいそうだ。
全身に気を這わせる。
針の上に針を重ねるような限界近い集中力で心を鎮め、
今度は横一文字、強引に振り抜くようにしてピックを唸らせた。
再びの閃光。再びの轟音。
神人の足元を狙ったそれは、家屋の屋根を根こそぎ巻き上げ、
辺り一帯を炎に包みながらも着実に標的のもとへと迫っていく。
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:45:34.92 ID:wQ96lXQr0
>>23
まとめサイトはまだ途中みたいだから、その過去ログも読まないと話はわからないかも
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:48:47.24 ID:oiKXgUaq0
読むだけならここ見るかい?

ttp://g2n001.80.kg/test/read.cgi/morino/1253423352/
ttp://g2n001.80.kg/test/read.cgi/morino/1253613930/
ttp://g2n001.80.kg/test/read.cgi/morino/1253692920/
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/26(土) 23:59:44.00 ID:AJpAvisX0
よしログ変換完了
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:03:47.76 ID:mkO8l/ws0
俺が走りだしたのと着弾したのは同時だった。
神人の両足を抉ったそれが猛烈な爆風を引き起こし、
鉄砲水が噴き上がるように砂埃は天高くのぼっており、
パラパラと降ってくる建築残骸物には天災トルネードを想起させられる。
赤々と燃えあがる街。暗い世界には丁度いい灯りだとふと思う。
俺は走っていく。降り注ぐ落下物を避けつつ、神人のもとへ。
ピックではトドメを刺せそうにない、というより埒があかない。
正確には時間をかければ俺の自我が持たない、と確信したからだ。

そもそもかつての超能力者たちの戦法は、
神人の体を糸切り羊羹の如く寸断していくものだった。
戦い慣れているあいつらがそうやっているのなら、
こっちだってそれに倣って挑むのがセオリーというもの。
故に、近接戦を挑むしかない。
そう、足元を掬われ転倒しているであろう神人の首を――刎ねる。
パンドラには切断に長けた形態もあったはずだ。
『あいつ』の時には、確かそれを使って斬りつけたのだからな。

「パンドラ、槍だ!」

扱いが分からなかったので呼びかけつつ引き絞る。
カシャリ、と簡素な返答。
するとピック形態の二本の爪が溶けるように引っ込み、柄が伸長し、
変わって杖頭からトリックナイフの如く、一本の刃が飛び出してきた。
よし、ちゃんと応えてくれたようだな。

斧槍形態、ハルバード。刃渡り1メートル弱の近接武装。
神人の首回りは直径にして2〜3メートルは楽にありそうなので、
それと比較すればこのチンケな刃でどこまでやれるかは疑問であるが、
これでなんとか切断を狙っていくしかない。
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:03:54.18 ID:bjfdC4xz0
http://www.uproda.net/down/uproda000912.zip.html
一応Jane用datファイルうpしとく
パスvip
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:18:27.89 ID:mkO8l/ws0
ピックの閃熱によって空気の流れができたのか、
神人に接近するにつれて激しさを増していた砂埃が、
とうとう数歩先の地面さえをも遮るほどになってきた。
ブリザード以上に視界が利かない砂塵の嵐。

「接敵しすぎるのは危険です!」

うるせえ、黙ってろ。
こっちはこれしか手がないんだよ。
それにあまり話しかけてくれるな、気が散ってしょうがない。

心中での毒づき。
言葉にして返答するほどの余裕はない。
それでも目的地を目指す足は止めない。止められない。

「ちっ、ピックを使ったのは失策だったな」

こうも先が見えなくては相手の首を探せない。
唯でさえデカくて特徴のない図体なので、
近づくとどの部位か見失いそうになるってのに。
完全に経験不足だ、これは。
と臍を噛んでいると、砂ぼこりの切れ間から青白いものが覗いた。
神人の体だ。これはどの部位だ?
転倒した方向的に考えて、こちらが頭だとアタリをつけていたのだが。

いや、考えている暇があったら動くべきだ。
外周を辿って探ろう。
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:33:55.59 ID:mkO8l/ws0
見失わない程度に距離を空けて探っていく。
どうしてかそれをやっている間、神人は暴れもしなかった。
そればかりか居眠りでもしているかのように、
起き上がろうとする意志すらも感じられなかった。
なんだか不気味だ。ロボットよりも無機質すぎる。

「うぐっ……」

ズキリ、と頭が痛む。
砂塵に揺れていた景色がさらに滲む。
それとはあまりにも対照的に、甘く暖かな、
心地よい眠りへと誘うような幸福感が湧きあがってきた。
まるで数日間に及んだ徹夜のあとに味わう、布団のなのようなそれ。
気を緩めればあっという間に引き込まれてしまいそうだ。

あまりの辛さと心地よさに片膝をつきそうになるも、
標的を眼と鼻の先にして倒れるわけには、と耐え忍ぶ。
こういう奇妙な精神状態も回数を重ねれば耐性がつくのか、
または『あいつ』の時の一件が教訓となって奮い立たせてくれるのか、
最初のころとは段違いに制御ができるようになってはきている。
それが良いことなのか悪いことなのかまでは、判らないが――と。

「手間かけさせやがって」

見つけた。
頭と胴体の接合部。
人間における急所。即ち、首。
ようやく見つけてやったぜ。
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:40:04.25 ID:paax82dXO
支援するよ(・∀・)
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:42:52.67 ID:bjfdC4xz0
おいついたー
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:47:57.05 ID:vtI2NW5xO
支援兼保守
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:48:45.75 ID:mkO8l/ws0
呆けたように仰向けのまま動かない神人。
寝込みを襲うようで些細な罪悪感を抱かずにはいられないが、
暴れまわっている相手を狩るのは神人と超能力者間における摂理。
今回に限って代役が超能力者役を担うことになっているだけの違い。

見様見真似で薙刀ふうにハルバードを構える。
こんな武器を日常的に使ったことなどないので、
狙った場所に一撃が入ってくれるのかという疑問は払拭できない。
そして、神人の首は近場でみるとやはり太い。
丸太とか土管とかそんなものは越えて、トンネルなみの円周。
仮にこのまま斬り掛かったところでダメージを与えられそうにもない。
とはいえ敵前逃亡なんて端から選択肢にはないわけで。だから――、

「恨まないでくれよ」

狙いをつけるなり全力での跳躍。
あっという間に地面は砂塵の霧へと埋もれ、
神人の身体も同様、上下左右が砂色に覆い尽くされる。
上空から押しつけてくる風と、身体を叩く砂粒が痛い。
やがて一瞬の無重力感。
次いで頂点に達した身体は、重力に従って加速度が加えられていく。
風向きも上から下へと変わり、風速も微風から大風へと推移していく。

このまま、一気に。
全体重と全霊を乗せて首を削ぎ落としてやる。
考えるなりパンドラの持ち手を幅広くへと移す。
片手は柄の最後尾を握り、もう片手はなるたけ刃に近い位置へ。
神人の首に押し負けないように、ギロチンさながらの断裁で仕掛ける。
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 00:52:22.51 ID:ZD1pqbbc0
しえn
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 01:06:52.62 ID:mkO8l/ws0
ぬるり、と初手は表現し難い手応えだった。
餅のようなコンニャクのような、トコロテンのような、
それでいて内部はプラスチックのように若干の硬度を備え、
斬り抜くにつれて感触が水から金属まで、ゴロゴロと変化する気味の悪い肉質。
わかっちゃいたが、デタラメなのは外見だけじゃなかったようだ。
けれども引き裂いていく手触りは非常に気持ち良く、
水羊羹に箸を入れた時のように、神人のそれを切断していった。

そして着地。
パンドラによる斬撃は相手の首を刎ねこそはしなかったものの、
首の半分程度を切り離すという大儀を見事成し遂げてくれた。
神人の首。建付けが悪く開きっぱなしとなった扉を思わせるそこからは、
一層あかるい青色の光が漏出しており、内部は再生を試みようとしているのか、
離れ離れの相手を求めて蛆虫のように蠢動している。
さらには体液なのかコバルト水溶液のような物が地に落ちては、モザイク状に霧散していく。

ここまでは良かった。自分でも順調だと思った。
ただ、ひとつだけ気になったのは斬りつけた部分が、
果物が腐敗していくときのような色に変わり始めたことだった。
固定カメラによる録画の高速再生の如く、
痩身にできた裂傷部分が、じわりと黒い染みに染まっていく。
破傷風や化膿にしては進行速度が早すぎやしないか?
そもそも神人に病気なんてものが存在しているかは不明であるが。
そういえば大体、超能力者たちが相手にしたときはこんな症状……。

「おいっ!」

『そいつ』に訊ねるべきかと迷ったものの、砂塵と延焼のノイズがあってはそれも叶わない。
やがては『そいつ』が誰を指していたのかも薄れはじめ、どうでもよくなっていった。
このままやっちまうおう。早いとこ落ちた首が眺めたい。この首ならピックで落とせそうだしな。
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 01:14:37.38 ID:jo9mDwfw0
読んでたら羊羹が食べたくなってきた…
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 01:15:55.15 ID:Ga0AIp1I0
>>45
奇遇だな俺もだ
朝コンビニで買おう
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 01:26:40.00 ID:mkO8l/ws0
杖を捻るなり御馴染の構えをとる。
脈々と流動しているようなパンドラの震えが、
こちらの身体まで伝導し、心臓の律動もそれに合わさっていく。
沁みだしてくるような、満たされていくような、溢れだしてくるような。
様々な正の感情がめまぐるしく全身を舐めまわしていき、
杖と同化しているような安心感に、ぞくり、と身体が粟立つ。

ちくしょう。

まずい、そろそろ限界だ。
この快感なのか悪寒なのか違和感なのかを拒絶し続けるのは、
ハッキリ言って意志の弱い人間には難行苦行の無理難題というもんだ。
荷が重い。そういう面倒なことを極力、忌避してきた人種には。

「ハァ……ハァ……」

意識が朦朧となり、次に閉じはじめていく。
必死に抗うつもりで刮目し、地を踏み、杖を握る手に力を込めるが、
猛獣相手の睡眠薬を打たれでもしたのかと驚嘆しそうになるほどの急激な脱力感。
一瞬だけ脳裏に、パンドラを手放せばいいのかもしれないと浮かんだが、
しかし直後にそんな粗末なマネはすべきじゃないだろうとの考えの前に却下された。
この感覚、感情、実情、扇情、とても惜しい。手放せそうにはない。
これから抜けだすことなんて、考えるだけ無益というもの。

でも、な。
あと一撃分だけ耐えればいいんだ。
それだけ与えて神人を倒し、あとは『変身』を解きさえすれば――。
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 01:33:27.19 ID:3Ndrf2W1O
支援
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 02:00:43.29 ID:mkO8l/ws0
すいっと、空気の流れを頬に感じた。
何かが動いたというのまではわかった。
されど寝起き以上に呆然としていた意識は、
それが何なのかどころか、何が起こったのかすら追えなかった。
気がつけば身体の左半身に猛烈な風が吹きつけており、
焦点が定まっていないであろう瞳は、流れいく景色を機械的に映出し、
ようやく重力の掛かっている方向が妙だなと、感知し始めたとき。

自動車が建物に突っ込んだ時のような破砕音を聴き、
鉄塊によって全身を殴られたような衝撃に襲われた。
いつの間にか見上げていた暗い場所。
民家の中なのだろうか、質素な天井がみえる。
そしてその天井に手を翳すように、歪な右手が視野を塞いでいる。

何が起こった……?

背中がしくしくと痛んでいる。
何かによって突き刺されているような、
或いはアイロンを密着させられているような熱痛。
ぽたぽたと身体から、重力に従って垂れ落ちていく何か。
視界が荒波に揉まれるボートのように揺れ、焦点が定められない。

だいじょうぶですか、どこにいるんです、と遠くから声が聴こえるようだ。

聴き覚えのある声。
そんなことよりパンドラはどこだ。
あと一撃で神人を倒せるってのに、肝心の杖はどうした。
テストは早いとこ終えたいんだ。帰宅してさっさと眠りたいんだ。
こんな荒行ホントは嫌いなのに、仕方なくやってるだけなんだから。
なあ、誰でもいい。身動ぎひとつおこせねえから……今すぐここまで杖を持ってこい。
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 02:02:32.35 ID:LxlqngDFO
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 02:03:50.77 ID:LxlqngDFO
あぶね
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 02:28:42.16 ID:bjfdC4xz0
そろそろ
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 02:56:43.03 ID:phRuHOX60
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 03:02:45.88 ID:jo9mDwfw0
羊羹おいしかったです
お休み
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 03:22:41.19 ID:iWELWVAlO
ぬるぽ
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 03:42:29.33 ID:3aNufX0sO
ガッ
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 04:01:56.80 ID:WiPsXpZcO
寝落ちか?
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 04:47:39.94 ID:phRuHOX60
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 05:24:39.50 ID:bjfdC4xz0
ほほ
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 06:07:33.73 ID:jo9mDwfw0
ほほほ
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 07:05:37.46 ID:nlF11eNqO
ほほほほ
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 07:41:23.98 ID:bjfdC4xz0
ほほほ
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 08:03:23.19 ID:jo9mDwfw0
ほほ
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 08:55:04.99 ID:kGxgNaJI0
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 09:25:21.21 ID:mkO8l/ws0
毎度唐突とはいえ、今回は飛び切り豪快なお呼び出しのようだ。
内臓を幾つかと、吐血。加えて右手首が死んで片足も骨折。
ほか細かい部分に粉砕骨折少々と、あと主要靭帯断裂に流血かな。

……ほとんど持ってかれてるじゃないかー。

ここまでやられておきながら頭が無事だっただけでも奇跡モノ。
あんな至近距離からバケモノの振り払いを受けておいて、
防護障壁も使わず、さらには受け身もとらないとは呆れものだよ。

「さっさと任せときゃいいのに」

辺りを見回す。
首の骨が曲がっているのか不自然に抵抗力がある。
それでも構わずに見まわし続ける。
杖だけは離させないようにと縛っていたから、
段階的に考えれば近場に落ちている計算となるはず。
まずはその前に、この壁から脱出しなきゃ――、

「ねっ!」

ずりずりと身体を捻り、木製の柱を身体から引き抜いていく。
あたりどころが悪かったせいで貫通してしまっているという不運。
けれども、これのお陰で頭部が守られたのなら不幸中の幸いといえる。
あとでぶっ壊してやろう。

そんなことより今は杖を探さなきゃやばい、と畳を這いずっていく。
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 09:26:50.63 ID:3aNufX0sO
キタ━(゜∀゜)━!!
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 09:52:59.18 ID:mkO8l/ws0
暗い世界のなかの暗い室内、
さらには半盲目のなかにいるせいで見失っていただけで、
注意してあたりを窺うと、ベランダ出入口前に杖は落ちていた。
砂嵐を縫って届けられた、外からの弱い光を浴びている。

それに何とか手を伸ばすと、
抱きかかえるようにして身体を巻き付けていく。
片手が死んでいるからには手では捻れない。
だったら足や腰、身体ぜんぶを使ってやればいいだけ。
動作命令についてこない四肢に手こずりつつも、
ちょっとずつ、ちょっとずつ捻っていき……。

カシャリ、と切り替わる気配がした。
途端に全身の痛みも和らぎ、止まっていた呼吸も再開され、
壊死寸前だったであろう末端神経の感覚も戻ってくる。
回復には時間がかかりそうだけど、これでなんとか繋ぎとめることはできそうだ。

「やれやれ」

移ってしまった口癖とともに外を眺める。
砂によって極端に眼が利かないけれど、
遠くではバケモノが暴れているのか、建物が倒壊する音が伝わってくる。
大したことはできないくせに反抗してみせたところから察するに、
このままでは消されてしまうと曲がりなりにも理解したのだろう。

そういう態度が気に入らない。
もともと存在が気に入らない。
間違いは、正すべきなのだから。
不条理は、壊すべきなのだから。
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 10:22:06.59 ID:mkO8l/ws0
生命力が漲ってくる。
『路』を通して流れてくる力が、活力を与えてくれる。
制限はあるにせよ、理論上は無限に近い動力源。
この程度は造作もない。

右手を握りこむ。杖を掴める。
左足を踏みこむ。地を蹴れる。
空気を吸いこむ。息をできる。
眼前を見据える。捉えられる。

だいぶんと調子も戻ってきたようだし、
ずいぶんとやられちゃった借りも返さなくちゃね。
細切れにしてやろうか、粉微塵にしてやろうか、蒸発させてやろうか。
それとも――。

算段を立てつつ、杖を支えにして立ちあがる。
出血が完全には止まっていないものの、これくらいなら差支えなんてない。
杖を捻った。クローからピックへと移行。
バケモノを相手にするんなら切断力に長ける別の武器のほうがいいとはいえ、

「どこにいるんですか、返事をしてください!」

この五月蠅いやつを放っておくのも癪というもの。
どっちみち処理するのは決まっていることなのだから、
順番が変わってしまうけれど、まずはそっちから片付けちゃおう。
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 10:23:21.16 ID:hCeWUoRgO
映像で見たい
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 10:23:28.92 ID:bjfdC4xz0
やっほーい
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 10:55:24.04 ID:+71h0HhtO
過去ログ教えてくれた人本当にありがとう
支援
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 10:55:56.39 ID:mkO8l/ws0
ぽっかりと穴が空いた壁から屋根へと飛び乗り、相手の声の出所を探る。

砂嵐と、閃熱と、業火に塗れている街。
辺り一帯の建物は強風で煽られた稲穂のように傾倒している。
つまり、一撃目と二撃目のピックで焼き尽くしたこともあって、
相手はこちらが吹っ飛ばされた正確な方向が掴めないのだろう。
よーし、と胸一杯に息を吸い込む。

「ねえ、こっちこっち! そっちは何処にいるのー!?」

呼びかける。

「僕はここです、無事だったんですね! 今そちらへ――」

聴きとり終わるより早く、私はピックを振るった。
風圧が砂嵐を吹き飛ばし、閃光が声のした方角を切り裂いていく。
あくまで声を狙っただけ。
あたるも八卦、あたらぬも八卦。
なので、じっと耳を澄まして結果を探ろうと試みなければならない。
しかし着弾したような衝撃も、熱に焼かれる絶叫も、届いてはこない。

「手荒なことをしてくれますね。口調が妙だと警戒しておいたのが幸いでした」

突然の背後からの声に、ピックを振り抜きつつ応じる。
相手は私が放った衝撃の波を易々とかわし、宙に揺蕩いつつ続けていく。

「長門さんのときと同様、ですか。仕方がありません。
 あなたとの約束もありますし、強攻策ともなりますが鎮圧させてもらいます」

赤光に包まれたバケモノ相手に、私はパンドラの刃先を向ける。
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 11:03:48.09 ID:VNQBb/Ci0
ハァハァ
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 11:15:31.46 ID:mkO8l/ws0
「おっと、これは恐そうだ」

次弾へのチャージを行っている間に、
相手は砂埃のなかへと紛れ消えていく。

視界が悪い。
数歩以上離れれば砂と煙に炎の嵐。
音で探ろうにも、あたりには雑音が多すぎる。
それでもチャンスは逃すまいと、ピックを握る両手は緩めない。
そんななかで、声が降ってくる。

「お聞きしたいことがあります」

その出所が掴めない。
高速で飛行しているのか、声が四方八方から響いてくる。
こちらの情報と対策を、予め『あいつ』から受けていたのかもしれない。

「あなたは僕だけでなく、神人や長門さん、
 そしてそれら以外をも敵と見做していらっしゃいますよね」
「さあどうかな」
「いえ、神人や長門さんにダメージを与えられた時点で、
 おおよその見当はついています。というより初めから直感はあったんです。
 あなたのような『パンドラの少女』が、存在しているのは必然だとね。
 ワームホールのようなもの、との推察も、強ち当て推量ではなかったんですよ。
 どうです、お答になられてみては。イエスかノーかだけでも結構ですから」
「だったら姿を見せてくれないかな。並んで仲良くお話しましょ」
「変身を解いてくださるのであらば、いつでも誘いには応じますよ」

やなこった。
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 11:42:34.81 ID:mkO8l/ws0
突如、周辺視野に輝く光弾が映り込む。紅色。
飛び退いてかわすなり、光弾が足元の屋根を貫通し、
息をつく間もなく今度は真上から第二波が降ってくる。
それも身を捻って回避。

と、動作を終えるのをまたずして三弾目、四弾目、
まるでハンドボール級の霰のようにそれが降り注ぎ、
こちらの動きを読んでいるのか、あるいは戦い慣れているのか、
詰め将棋を思わせる粘着質な連撃が、ついには私の身体をかすりはじめていく。
屋根は半部以上が穴とかし、足場も削られ逃げ場も殺がれる。
ここまでくると反撃を狙っている余裕はなさそうだ。

「しょうがないなぁ」

ピックを振り回して杖の尾で一撃を弾くと同時、
流れるように頭上へと掲げ、『拒絶』の意をこめて捻り込む。

防護障壁。
春風のような優しさと共に、展開された虹色の膜が身をくるみ、
ギラつく紅玉は強化ガラスに激突した雪玉のようにひしゃげ、
零コンマ数秒後には蒸発して粒子へと還っていく。
ひとまずこれでやり過ごせる――という算段は甘かった。
相手はそこまでヤワじゃなかったのだ。

息をつこうとしていた背中に強烈な痛みを感じ、視界がぐるぐると回った。
理解した。飛び道具はブラフで、防護障壁を縫う近接攻撃が本命。
とりあえず空中で態勢を立て直し、アスファルトへ滑走するように着地する。
意外と骨がありそうなやつのようね。上等じゃないか。

「そんなもの、消し去ってやる」
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 11:47:22.66 ID:uyMS4xOH0
支援してやんよ
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 11:54:14.57 ID:VNQBb/Ci0
しえしえのパア
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 12:08:39.91 ID:mkO8l/ws0
ピックを構えて周囲を睨み見る。
車道スレスレの位置は空気の流れの関係かやや視界が利くものの、
2メートルも上空になればそれの悪さは相も変わらず。
これでは戦況的に不利にあるのは否めない。

何より厄介なのは、相手の特性でもある『飛行』だ。
こちらは地を蹴らなければならないのに、
相手は空をも自在に駆けることができる。
仮にこちらが攻撃を仕掛けたところで、それは直線動作。
相手は易々と見切りをつけられるうえに、
無防備となった私へ向けて死角からの反撃を加えることができる。

せめて水晶刃が僅かにでも掠れば、同列へ立てるのに。

問題はその一撃。
遠巻きにして攻撃を加えてくる相手をどうやって斬り抜くか。
高速で空中を疾駆する相手を捉えるには――、

「っと!」

降り注いできた紅弾を横っ跳びで避け、
起き上がると同時にこちらも『同じもの』をバラ捲いて応戦する。
ピックのように威力はないものの、一薙ぎでより広範囲に拡がる紅弾。
大して役には立たなそうな能力でも、
数打ちゃあたるなこの状況下では、牽制としちゃ効果的なのかもしれない。

「さてと」

一旦は近場の建物の陰に身を隠し、私は杖を捻り込む。
相手を捉えるに丁度いいものを持っていたのに、迂闊にも失念していた。
79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 12:30:41.97 ID:LxlqngDFO
しぇ
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 12:30:42.75 ID:mkO8l/ws0
「――――」

『呪文』を唱える。
あの時、あの瞬間、『あいつ』が唱えていたそれを、
クローが蓄えていた記憶と威力を頼りに詠唱していく。
自分自身でも言葉の意味などわからない。わかる必要もない。
でも、効果のほどは知っている。光り輝く蜘蛛糸の呪文。

「拘束する」

上空へ向けて杖を振り抜くと、
砂塵のなかでキラキラと煌めく光糸が、辺り一帯に張り巡らされた。
といっても金縛るのが目的ではない。
いうなれば自由な移動の拘束。
糸を頼りに相手の位置を探るのが目的。
たぶん、この蜘蛛糸は超能力者である相手には見えちゃいない。
さらには優位に立てているという心理的隙間を衝き、
そこへと奇襲をかけることができれば一撃は与えられるだろうという一計。
『油断は禁じるように』と口にした相手が油断するかは不明なものの、
少なくとも不意をつけば正面切っての攻撃よりかは成功率が高くなる。

仕留められなくてもいい、掠らせさえすれば。

私は蜘蛛糸の動きをじっと観察し続ける。
反応があった瞬間を狙い――切裂いてやる。
81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 12:41:27.73 ID:jo9mDwfw0
( ゚∀)
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 13:09:31.35 ID:bJb7za5LO
はやく
83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 13:11:48.47 ID:mkO8l/ws0
睨み続けてはや十秒、ついに捉えた。
輝く糸がなにかに遮られ、そこだけ途切れたように見えている。
それはまるで空というスクリーンに影が投射されている状態。
愉快にもバレバレだね。

あいつは予測よりも遥か上空を旋回していた。
こちら側が身を隠したために、あちら側も見失っているのだろう。
いくら読みに長けていようとも、一般人では、
外にいるのに燃焼煙で中毒死しそうなこの環境。
大雑把なアタリをつけられるだけでもやり手といえる。

そっと、気取られないように杖を捻る。
カシャリ、と小さな駆動音は炎にまぎれ、
ハルバードの刃先がその首を狙っているというのに、
相手は一向に警戒するような素振りもみせなかった。

気づかれていない。

慎重に通りへと歩を進める。助走のためだ。
見失わないようにと両眼はしっかり固定し、
砂や煙で涙が零れそうになるのはぐっと我慢。
瞬きの回数さえ減らして一コマすら見落とさぬような注視で、
動きのパターンを学び、攻撃に至るまでの時差を計測する。

あの糸のところに居るんだから……。
この距離だと地面を蹴ってから相手の高度に達するまで1秒。
いえ、1.2秒と半分ちょっとくらいかな。
ワンテンポぶんの未来を読まなくてはなんないようだ。
そのくらいの読みであれば、奇襲をかけるのと加味して、
児戯にも等しい些事だけど。
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 13:25:22.06 ID:vSlsqN1B0
C
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 13:32:12.29 ID:mkO8l/ws0
痺れを切らしたのか、
あるいは薄れてきた煙幕を張るためか、
あいつが地面へ手当たり次第に光弾を放った直後。

地面を抉るように助走をつけ、
コンクリートに罅を入れつつ蹴り飛んだ。
風切り音をたてないように身体と杖は進行方向垂直に整え、
いつでも振り抜けるようにと両腕には盤石な態勢を敷く。
ぐんぐんと高度は伸び、砂塵の奥に揺らぐ赤光が、
どんどんと色身を増してくる。
まるで太陽へ向けて飛び立つイカロス。
煮沸しそうな愉悦感と笑みを抑え。
心内で数えていく。

『現在、0.6秒、0.7秒、0.8秒――』

砂色と赤色の中間色だったそれが、
刻々と原色に近いものとなってくる。

『0.9、1.0、1.1――!』

両手に衝動を注ぎこみ、

「ぴったり賞おめでとーっ!」

驚愕の表情をみせたその頭蓋めがけ、
全身全霊逃げ場なしの斬撃を叩きこんだ。
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 13:51:36.03 ID:bJb7za5LO
ハァハァ
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 14:01:34.74 ID:mkO8l/ws0
危険を察知し、回避を試みようとはしたんだろうな。
だけども遅い。遅すぎだよ。
すんでのところで頭を引っ込め即死は免れたようだけど、
垂直なる縦切りを防ぐべく、突き出した右手。恐らく利き腕。

もぎ取ってやったぜ。

スローモーションのような一時。
手首と肘の間から失ってしまった右腕を目の当たりに、
心の底から絶叫をあげて喜びはしゃぐ赤光のバケモノ。
宙を舞う右腕は激流に揉まれる枯葉のように舞い、
それから風車のように回転しつつ砂塵の海へと落ちていった。

うふふ、と愉しくて笑ってしまう。
ようやく一撃を、与えられたよ。これで対等、きみと平等。
鬱陶しいほどの優位性は崩されたわけ。

されど相手の瞳からは闘志が消えてはおらず、
あまつさえ明確な敵意というものが宿っていくのが感じられた。
少し見込みが甘かったな、と反省。
私は初撃の反動で自由には動けない。
そこへ敵意を持った相手が迫る。結果どうなるのかなっていうと、

「離れろっ!」

ハルバードからでは障壁を張るのも間に合わなかった。
残された左腕による渾身のカウンターに、私の喉が潰され、
地面へと叩き落とすつもりなのか殴りから続く紅玉に加重しつづけられる。
ブラックアウト仕掛けた意識をなんとか繋ぎとめ、
杖だけは手離さないようにとしたものの、気づけば地面が急迫していた。
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 14:16:15.00 ID:hCeWUoRgO
ハイなキョン子かわいい
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 14:31:30.87 ID:bJb7za5LO
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 14:33:18.86 ID:mkO8l/ws0
ごうごうと唸る風に衣服がはためき、
風圧だけで身体の自由が奪われそうなほどの落下速度。
それはパラシュートなしで高度1000メートルから飛び降りるようなもの。
このまま激突してしまえば流石に死ぬ。
これほどの能力を持っていながら、なぜあいつは手を抜いていた?

場違いな疑問が浮かびつつも、
必死に紅玉の拘束から逃れ、手早く杖を両手へと持ち直す。

防護障壁――じゃ物理ダメージを殺せない。
落下速度と叩きつけは理に従っているのだ。
かといって受け身をとったところでこの高度――。

「応っ……ンドラっ……!」

声がでなかった。
が、一か八か掠め取ったばかりのそれに頼るしかない。
『疾駆』の意をこめて、杖へ願うように捻り込む。
カシャリ、と応えたパンドラが浮力を生みだしはじめた。
風の流れも猛烈なものへと変わり、身体を支えようと吹き上げてくれる。
なのにダメだ、間に合わない。とても制動できない。
ならせめて鉛直落下ではなく軸を斜めにずらそう。

場当たり的な判断で、勘を頼りに落下点を近場の草地へと逸らす。
しかしそれも完了しない間に、砂塵の切れ間から地面がのぞく。
次にパンドラを握りしめたとき、私の身体は地面へと叩きつけられていた。
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 15:07:15.72 ID:mkO8l/ws0
落下個所は林のうえのようだ、
という激突寸前までで記憶は途切れ、
眠りから覚めたときのような不整合さを感じつつ、
気づけば木々や枝葉に覆われた空をみあげていた。
本日二度目の似たような光景。
目が覚めた瞬間にはボロボロで建築材に貫かれており、
目を閉じる瞬間にもボロボロで自然樹林に貫かれている。

最悪だよ。

瞼が落ちそうになってくる。
そろそろ時間が来てしまったようだ。
だけどこの状態で渡してしまえば、最終的に御終いになるのは確実。

酷い眠気だけど、パンドラには触れておかなくちゃ。

うつ伏せになろうと画策する。
努力虚しく、体中が震えて力が入らない。
動こうとしている間に目も見えなくなった。
鼻孔をつくのは生臭い血の匂いだけ。
呼吸停止はもとより、おそらく心臓も停止している。
身体を持ってしまった以上ハンディはしょうがないけど、
ここまでくると最早パンドラの自己修復機構があっても、
生き長らえるかどうかは怪しいレベルだ。

というより無理だねこれ。
身体が動かないや。指一本すら辛いよ。

まるで掴もうとすれば掴もうとするほど逃げる花びらのように。
私の意識は遠のいていき、次第に存在感も失われていった。
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 15:21:07.54 ID:cMR3Vz9SO
まだ続いてたのか
wktk
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 15:36:02.78 ID:mkO8l/ws0
煙の臭いに刺激され、ふと目が覚めた。
空は木々に塞がれていた。
あたりには何か塵のようなものが舞っており、
遠くのほうからは何かが燃え盛るような音が聴こえてくる。

「はっ?」

何事かと疑って身を起こす。
するとコロリ、と俺の腹に載っていたそれが落ちた。
三本爪の杖、パンドラだった。
どうしてこれが……というよりここは何処だ……?
例によってまたも曖昧となっている記憶を探ろうと思い、
俺は頭を抱え、そうしつつ薄暗い辺りを見回し――そして気づいた。

「お前、どうしたんだ?」

返答はない。
近場の木々にもたれ、首をがくりと垂らしたそいつは、
北高の男子用学生服を隙間なく血で染め上げ、片腕を失くし、
いつものニヒルな笑みなど一片すらない仏頂面で固まっている。
まるで仏像そのもののように生気が感じられない。

朧げに光景が蘇ってくる。
フラッシュバックのように、やつと交えた一手一手の獲り合いが、
現実味のない夢のようなものとして、しかし紛れもない現実の出来事として、
俺の脳裏に焼き付けられていく。

「おい。なにやっているんだよ、古泉」

返答はなかった。
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 15:43:07.40 ID:hCeWUoRgO
古泉いいいいいいいいいい
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 15:59:44.58 ID:LxlqngDFO
ああああああああああああああああああああああああ
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 16:12:15.65 ID:jo9mDwfw0
30分おきかな?
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 16:47:08.03 ID:bJb7za5LO
かわやな
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 17:17:14.91 ID:Tae3vtMk0
ふむう
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 17:38:44.49 ID:g2BiKQNr0
期待
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 18:04:19.10 ID:bJb7za5LO
落ちますよ?
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/09/27(日) 18:13:22.72 ID:PajaTko+0
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 18:45:11.56 ID:phRuHOX60
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 19:14:56.82 ID:jo9mDwfw0
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/09/27(日) 19:49:45.83 ID:kGxgNaJI0
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